綾子が今まで力が上手く発揮できなかったという理由はすごく上手く出来てると思います。こういう系統の力ですから、この場ではあれがだめだったあの場ではあれが原因とか言っていると逐一信用無くします。
冠番組二つ持っている人を見るとよく分かりますね。単純に当たった外れたで能力を完全否定したくは無いのだけれど、あの人はもう言い訳通り越して開き直りみたいなものを感じますから、ろくでもねーとしか言えません。そういうのって某新聞にも通じるとこがありますね。大前提として間違ったことを報道しているのに、ある一部分は誤解を招くが全体の主張は正しいとかのたまっていますが、その根幹部分の解釈が間違っていたら全体の論旨自体がひっくり返ってしまうのに、なぜ正しいと言い張れるんだろう?なんていうことがあって呆れさせます。そもそも誤解ってなにがどう誤解なんじゃ?というツッコミもまともに返答しようとしないのも腑に落ちない。
話がかなり逸れましたが、まあデキの悪い子という評価に甘んじていた巫女さんは大人であったということでしょう。ただ自分の能力のタイプはちゃんと話しておく必要があったんじゃないか?とは思いますが。これは現実社会でもそうですが、自分が力を発揮しやすい状況は周りに認知させておいたほうがいい。あえて不得手な状況に挑んで自分を成長させるということも必要かもしれませんが、仕事が上手く出来ない環境で出来ない人間と評価されるのも空虚なもんです。ちょっと不器用で使いにくいと思われても、ある状況ならば絶対こいつに任せておけるという方が仕事をしていて楽しいし、仕事に意義が持てる。
今回の話そのものの構造は楽しめるものでした。怪しいと思える事象がいくつも出てきて、普通ですとさてどれだ?となるもんですが、それを超えて一切合財全部なんだ、もっと上があるんだという展開はいい意味で期待を裏切られました。ただナルのヤッチマイナー指令は理解できん。私はてっきり憑依が落ちたと思わせつつ、実はオヤシロ様に乗っ取られていたんだ的なものに見えた。だって人に無理を強いたり、普通は刺激しないでおくべきものを破壊しろと命じたり怪しすぎますw。やられたからやりかえすを地で行ってしまったら命がいくつあっても足りない仕事だと思うんですがねえ・・・・。リンさんの言う通り失態に失態を重ねたあげく倒れたわけですが、迷惑かけどおしじゃないですか。
さて最終回を迎えたということで総評ですが、私はこの作品をかなり厳しく見ていました。というのも、単純な恐怖エンターテイメントでは無いと思ったからです。第一回目のシリーズで、依頼を受けて調査した結果、人智の知れない力と地盤沈下という極ありふれた自然現象を上手く結びつけて、物事の解決に対処したからですね。これが単純に見る側を怖がらせるだけであるならば、地盤沈下という要素は要らない。むしろあまりにも現実的で、怖さを薄れさせてしまうため害になる。
地球があってさまざまな自然があって、人間が文明を作り動物や植物がいてその社会法則、物理法則に則った上で、不可思議な現象を科学の目で捉えていく作品だと思ったわけです。となれば、やはり人間が行動する以上人間の常識というものは押さえないといけない。まああんまりシステマティックにガチガチにやる必要は無いのだけれど、あんまり突拍子も無いことをしていると、今までも散々指摘していますが、リアリティが壊れてしまいますよということです。
なぜ私がリアリティに拘るのかと言いますと、上記の通りでもあるのですが、やはり今私たちが生きている現実において起こりうることなのだという風に思えるからこそ怖さを感じるものだと思うからです。たとえばガンダムなどを見て各キャラクターの死を悼むことはありますが、ザクやグフを狙撃することを残酷だと主張する人はいません。これは現実では起こらないこと→ノンフィクションであると頭から思い込み劇中での出来事を真に受けない、いわばセーフガードのようなものが働いているからですね。これが生身の人間を銃で撃ち殺していくような表現であった場合放送なんて出来ません。銃で撃たれるということは現実で起こりうることだから倫理観念が働くわけですね。そう意味において、霊に実際に襲われた人なんていないと分かっていつつも、もしかしたら?と思わせることが恐怖=面白さに繋がるのです。そういう点においてこの作品のリアリティ追求度に優は付けられないですね。例えば細かいことですけども、さまざまな依頼を受けていますが一回も料金について説明していません。まさか調査一回50万ポッキリというわけでも無いでしょう。導入機材のグレードや調査期間、難度、危険度によって変動するのが当然でしょう。ここらへんは視聴者に説明する義務があるかといえば、確かにありませんけれど、見る人によってはナルたちは心霊ボランティアなの?なんて思ってしまう人が居ないとも言えません。まあそこらへんはかなり後の回でナルに手ほどきをした人間が登場したことで、ある程度挽回できたとは思います。ナルがある日いきなり一念発起して心霊研究所を立ち上げたようなものだったのが、師範によって導かれ、そして開業したと解釈できるようになったわけですから、それはリアリティの補強になります。構成上やむを得なかったのかなと思うのですが、やはりナルはなぜこの仕事をしているのか?という部分の解明が遅れたなと思います。ナルの素性はおいおい分かる秘密であり事実徐々に明らかになりましたけれど、それが後になればなるほどその隠されていたリアリズムが、ギミックではなくて欠陥として感じられてしまった。触れられない伏線が、奥歯に詰まった異物に思えるといった感じですかね。まあそういう部分に目が行くということは、もともと面白いと思っているからなんですが。
あとはナルのキャラはあれはあれとして、なぜそうなったのか?というところを掘り下げて欲しかったですね。一風変わったイタい子に見える面をケアして欲しかった。

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